3月うさぎ

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サヴォア邸(外観)<パリ・レポート40>
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現在フランスの歴史遺産にも登録されているサヴォア邸。
けれど、この家がたどった歴史は決して幸運とは言えない。
サヴォアさんの週末住宅として設計を依頼され設計に3年、工事に3年の月日をかけてようやく完成したものの、その後一年間ひどい雨漏りに悩まされ続けとうとうサヴォア夫妻には見放されてしまう。
そして、戦争。
初めはドイツ軍に、その後連合軍の拠点として使われた事もある。
・・・生まれては来たものの苦難が続いたこの家が、今は世界中からこの家を見る人が集まり、建築関係者はこの家をテーマに論じ続けている。
そして、サヴォア邸は、誰にでも好まれる家ではない。(残念ながら建主にすら愛されたとは言えない。)けれどこの家が後に与えた影響は計り知れない。

・・・だからこそ、建築はかくも深い。

さてさて、サヴォア邸の外観。
ピロティによって、宙に浮いたように見える住宅には、入口はあるがはっきりとした顔がない。しかも一番裏側に見える角度からアポローチすることになる。
コルビジェは、この芝生の上にこの家をただ置きたかったのだ・・というようなことを言っている。
出来得る限り、あの当時の「家」の概念から外れて自由になりたかったのだろう。
たとえば、やはりキュビズムのピカソのように。





フランス旅行3
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サンドイッチ<パリ・レポート41>
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念願のサヴォア邸見学がようやく叶って・・・
ほどよい満足感と脱力感に浸りつつポワシーの駅に戻る。

そういえば、ちょっぴりお腹が空いていた・・ということに気がつく。
アパートに戻ってもめぼしいモノがあるでなし・・何か食べて帰ろうか・・と言ったものの
そんなにヘビーなものはちょっと・・・

こういう時、日本だと、お蕎麦とかうどんとかスパゲティとかカレーライスとか、チャチャッと食べられる軽食の類いがいくらでもあるが、フランスにはどうもそういうヴァリエーションが少ない。
フランス人が好むサンドイッチはたしかに美味しいけれど、できれば夜までは食べたくないという気持ちになってしまう。
クレープも流行ってるみたいだけど、やっぱりあれはあくまでおやつよね、って思っちゃうし。
だからって、レストランやビストロに入って3皿順に食べて・・となると、いくら美味しくても時間もコストもかかりすぎるし、毎日そんなこともやってられない。

イタリアンやアジア系に走れば軽めの食事もなくはないけど、もう少し軽めのフレンチ外食(せめてランチ程度の)もう少し本気で考えればいいのに!って、フランスにいる間ずっとそう思っていました。(まあ、これに関してはフランスに限らずだけど。。)

その意味では、ホント、日本ってスバラシイ。
スピードも、コストも、味も、種類も、選択肢がこれだけ幅がある国って他にある?って思う程。

写真は、ポワシー駅のカフェではやっぱりこの選択しかなくって・・(夕食の!)サンドイッチであります。
コーヒーは美味し過ぎておかわりしてしまった。
フレンチ・サンドイッチだって間違いなく常に美味しいのですが。。


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ラ・デファンス<パリ・レポート42>
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サヴォア邸見学で十分お腹いっぱいになって、しかも時刻はもう8時くらいにはなっていたいたし、小雨も降り出したりしていたけれど、
しかし、ここでおとなしく帰らないのが私たち。(常にしつこい。笑)

ポワシーからの帰り道にちょうどあるパリに出来た都市計画で作られた街ラ・デファンス地区/La Defenseに寄ってみることにする。

東京に例えると、新宿副都心といった感じかな。。
特別高層というわけではないけれど、古い建築物に埋め尽くされたパリ市内には珍しく新しいビルが立ち並ぶ新しい街。(・・・のはずだったけど、1989年竣工かぁ・・もう20年も経っていたのね、、)
新凱旋門ことグランド・アルシェが立っている場所です。



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グラン・アルシュ<パリ・レポート43>
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グラン・アルシュ/Grande Arche

ミッテラン大統領による「グラン・プロジェ」計画で整備されたパリの新都心ラ・デファンスのシンボル。新凱旋門。
近くに寄ると、めちゃめちゃデカイ。

実は、門の形をしたオフィスビル。
105×105mという立面の寸法は、ルーブル宮の方形中庭から採られたとか。

階段を上がったあたりをテラス・カフェにしたり、一階にショップを持って来たりしたいところだっただろうけれど、「門」の輪郭を崩さないようにぐっと堪えて何も設けなかったことを評価したい。(日本なら間違いなく、商売根性を押さえることができず、いろんなものくっつけてしまうに違いないと確信してしまった。。)
そういうものに甘えず、近寄って行きたくなる吸引力はちゃんと持っているところがエライ、って思った。

シースルーのエレベーターにはちょっと乗ってみたかったけれど、なぜか運転休止中でした。残念。
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グラン・アルシュの向こう側<パリ・レポート44>
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グラン・アルシュ(正確な発音では、グランダルシュって感じかな。)は、
デファンス・ヘッド・プロジェクトの国際設計競技、つまりコンペでデンマーク人の設計士
ヨハン・オット・フォン・スプレッケルセンと設計技師ユリック・ライツェルが一席となり、この大プロジェクトの案を実現する機会を与えられた。
しかしながら、工事中2人の作業員が死亡するなどの事故もあり、スプレッケンセンは途中で指揮を止めている。

この門の正面の街の風景、裏側は田舎の風景が広がっている・・・というのが、当初の設定だったらしく、裏側にはかなりの面積の「森」が用意されている。

このガラスの板も演出かと思ったら、これは風よけなのだそう。
想像以上に風が強くて困ったものの、壁を作るわけにもいかない。苦肉の作がこれだったのだとか。

このヒョロンと首の長いお花みたいなのも誰かの作品らしい。
ビジネススーツに身を固めたビジネスマンが、この花?の間をすり抜けて行く人の様子は、ちょっとコミカルに見えたっけ。



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二つの凱旋門<パリ・レポート45>
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ルーブル宮からシャンゼリゼ大通りの延長線上にエトワールの凱旋門があり、さらにその先の延長線上にこの新凱旋門(グランド・アルシェ)がある。

判るかしら?
ちょうどビルの切れ間の真ん中辺りにポチッと小さく見えるのがエトワールの凱旋門。
(つまり、こういう風に見えるために、ビルの配置に気をつけたのだろう・・)

空が暗くなると、凱旋門に突き刺さる大通りだけが車のライトでキラキラと宝石みたいに輝いてとてもキレイ。
上から眺めると、パリの放射状の都市計画が見て取れて、感動するんだろうな。。


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メトロの駅<パリ・レポート46>
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パリのメトロは、駅ごとに、デザインが違う。

ロンドンもそうだったし、プラハもそうだった。
日本だって、ある程度はそうなんだけれど、
さすがにパリは、そのことを積極的に楽しんでいる。

壁面の素材、照明の種類、ベンチのデザイン、駅名のロゴの入れ方・・など、ギャラリーみたいに凝りに凝っているので、電車の待ち時間にキョロキョロそれを確認するのもなかなか楽しい。(駅によって出来、不出来はあるけれど。。)
ルーブル美術館の駅なんか、地下鉄の駅まで美術館仕様で驚かされた。

ところで、この写真も、メトロのどこかの駅。
そして、この白い額縁の中は実は広告。
でもでも、よく見ると、この駅の白いタイルの壁面と駅名ロゴに合わせて印刷されている。
・・つまり、この駅のこの場所でしか使えないたった一枚の広告。

よーやる。

気がつかなかったけれど、他の駅でも他の駅ヴァージョンがあったのかもしれない、、

まったく、大人の贅沢なお遊びだよね☆


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ギャラリー・ラファイエット<パリ・レポート47>
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2012.5.31(Thu)

写真で、このギャラリーラファイエット/Galeries Lafayetteの天井を見て行ってみたくなった。(オペラ・ガルニエ地区)
これがデパートの天井とは!
ネオ・ビザンチン様式のステンドグラスのクーポール(円形天井)。

こーんなに美しい天井なのに、私以外見上げている人はいない。
ふ〜ん、みんなフツ〜だと思っているのね。。(まあ、パリっ子たちは見慣れてしまってるいるということでしょう)
下はたしかにフツ〜に化粧品売り場が並んでいます。

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コンコルド・オペラ・パリ<パリ・レポート48>
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予期せず、私のグローバル携帯(日本からレンタルした)の調子が悪くなってしまった、、

パリでの夫はたいてい午前中は大学で授業。午後からも引き続きという日と午後からはフリーという日両方があって、行ってみないとその日のスケジュールがよく判らないところもあって、本当は携帯で連絡取り合えるとよかったのだけれど、いきなりそれが出来なくなってしまった、、
この日は授業は午前中だけのはず・・の日。
仕方がないので、携帯電話がこの世になかった時代を思い出して、待ち合わせ場所を予め設定して、相手が来る迄待つ・・・という古典的な待ち合わせをするしかなくなった。
(ま、これ、意外と嫌いじゃないですけど・・)
で、一時間経っても来なければ、何か都合が悪くなったと判断してその場を去る・・という約束にしました。

勿論、待つのは時間のある私の方で、でもせっかく長い時間を過ごすのなら気持ちのいい空間の方がいいかな・・と思って豪華ホテル、コンコルド・オペラ・パリ/Concordo Opara Paris のロビーを指定した。
Oh!ゴージャス!!(このロビーは、歴史的重要文化財にも指定されています!)

ロビーの椅子も座り心地良くって、ここならいくらでも待ってあげる・・・と思い始めたところで、いきなり頭の上で「いてた!」という夫の声とは違う関西弁!!
夫よりも前に、日本から一緒に来ているK先生に声をかけられた。(ドキッ☆)
どうも、ル・ランシーの教会を観に行く!と言ったらボクも行く!という話になったということらしい。

・・・というわけで、サン・ラザール駅から、パリ郊外のル・ランシーへコルビジェの先生、オーギュスト・ペレが建てた教会を3人で観に行くことになりました〜



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ル・ランシーのノートルダム教会堂<パリ・レポート48>
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近代における鉄筋コンクリート造教会堂の雛形とされた建築と言われている
ル・ランシーの教会堂/Eglise Notre-Dame du Raincy
1923年に完成している。
ステンドグラスの色が、グラデーションで表現されており、室内にいると色ガラスを通って入ってきた鮮やかな光のシャワーを浴びているよう。。

K先生曰く、今回でル・ランシーを訪れるのは3回目とのこと。
1度目は、ル・ランシーでこの教会への道を聞いたら、もう一つのノートルダム教会を教えられて結局この教会にはたどり着けなかったそうだ。
2度目は、ようやくたどり着き、この教会の美しさに魅せられたとのこと。
そして、今回は3度目。何十年か振りの再会に「やっぱり落ち着くな〜」といたく感激の様子。

確かに、中世のゴシック教会にはない近しさ親しさがあるような気がする。
ル・ランシーはパリ近郊の町だが、これがもしパリ市内だったら、もっと観光客が数多く訪れる教会になっていただろう。

夫とK先生がいろいろこの教会の分析を始めた。
横で耳を傾けてみると、ふ〜ん、そういうところを見てるんだ・・と新鮮な思い。
二人のプロフェッサーアーキテクトの解釈を同時に私一人で聞けるのは(ある意味では)贅沢だったのかも。

話しは、弟子のコルビジェ論に移っていく。。

ザックリ言うと・・・
K先生は、コルビジェは子供なだけ、先生のオーギュスト・ペレは大人で理性的。
夫は、コルビジェは狂気が宿る天才。ペレはレベルの高い凡人。
・・・と評する。
この辺で造形スタンスがはっきりした模様。(笑)





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パリの画廊<パリ・レポート49>
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先日アトリエに招待して美味しい夕食をご馳走になった彫刻家の原田哲男さん(在仏40年)の展覧会が、パリ左岸サン・ミッシェル/St Michelで始まる・・と言うので、
オープニング・パーティに駆けつけた。

そこで感じたこと。
パリの画廊というものは、日本のそれとは相当違う空気感がある。
・・具体的に言うと、画廊を訪れる人が当たり前のように、そこに気に入った作品があれば買うつもりでいる・・ということ。
それが、まるでこの夏着る洋服を買う時のようにイソイソソワソワしていて、画廊側も「いらっしゃいませ、お客様〜(へーこら、へーこら)」じゃなくて、「今度のもいいだろ?ま、気に入ったのがあったら言って!」くらい対等なノリで接しているところが印象的。
そして、どこも日本の大概の画廊のようにヒマそう〜〜なだる〜い雰囲気ではなくって、パリの美術界の一角が今、動いてる!って風に熱っぽく感じたんだよね。
ここの画廊だけでなく、その近所に山とある画廊からも同じ熱気が漂って来る。。
何がそう思わせるんだろ?
(・・・後ほど、これには一つの理由があったことが判明!)


原田さんの作品にも、レッドポイント(売却済シール)ついたかな?
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ラクダ<パリ・レポート50>
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画廊のオープニング・パーティはまだしばらく始まりそうになかったので、
待っているあいだ、割合近くにある私たちのサンジェルマンのアパートでお茶でも・・ということになり、K先生をお連れしてアパートに向かう。

向かう途中に、ラクダ!

パリにラ、ラクダ???
(思わず二度見!)

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CARRE RIVE GAUCHE<パリ・レポート51>
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このサインは、数日前からアパートの近くでよく見かけた。

そのサインに今度は花飾りがつけられている。。
そういえば、朝からそんな作業をしていたことを思い出す。

・・・ピンボケな私もさすがに何かの予兆を感じ始める。

CARRE RIVE GAUCHEとは、パリ(セーヌ)左岸の一角(スクエア)という意味。
どうやら、このサインのデザインは通りを表しているらしい。
Antiquaires et Aaleries d'Art-Paris VII
パリ7区(あるいは7回目ということかな?)のアンティークショップとギャラリーのアートということだから、
まあ、平たく言うと「パリ左岸芸術週間」がスタートしましたよ!と解釈すればいいのかな。




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レッド・カーペット@ヴェルヌイユ通り<パリ・レポート52>
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そして、そして、
わがアパートもあるヴェルヌイユ通りまで来てさらに驚きが!!!

道の真ん中になんと!レ、レ、レッド・カーペット!?!

そして、パーティの用意!?!
(ちょうどアパートの前辺りまで・・)

・・・ここまで来てようやくある程度事情が飲み込めた。。

あの原田さんの展覧会をやっていた画廊街で妙に熱気を感じたのも、ラクダも、
フラッグの花飾りも、このレッド・カーペットも全部、全部つながっていたのだ。

この界隈にも多いギャラリーやレストランがそろってソワソワしている。
そのソワソワは、どうやらみんなそろいも揃って何かのパーティの用意をしているらしいということにようやく気がつく。

どうやら、この日からアート週間みたいなものが始まるようで、どうやらそのイベントのオープニング・セレモニーの一連らしい。
つまりあの「CARRE RIVE GAUCHE」のサインにすべての理由が込められていたということ。

夫とK先生は、原田さんの画廊のオープニング・パーティに大学の先生方と待ち合わせしてるから・・と戻って行った。
私も誘っていただいたけれど、朝から歩き通しでさすがにくたびれたので遠慮させていただいた。
後で聞くとスペインのハモンセラーノ(生ハム)が画廊に運び込まれてカッティング実演まであって美味しくて楽しい時間だったみたい。ちょっと惜しいことした?かも。

夜遅くなっても、この日ばかりは遅くまで外は何やら盛り上がっている様子。
いつまでも街の熱気が冷めない。

さすが、芸術のパリ!!
しかも、その芸術を支える基盤が根本的に違うことがジワジワ解り始めてきた。。


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サラフィーヌの庭<パリ・レポート53>
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いつも外国に行く時は、気分がうまく導入出来るように、
その国に関する本や雑誌を捜したり、その国が舞台になっている映画を見たりします。

フランスに旅立つ前、夫が借りて来た映画の中に、「サラフィーヌの庭」というものがありました。

修道院の家政婦をしていたサラフィーヌは、40才の時神の啓示を受け、突然絵を描き始める。
画材を揃えるお金もないので、草木の汁や動物の血を材料にして自ら絵の具を作り、自分で作れない白だけを購入していた。
サラフィーヌの独特のタッチに魅せられた画商が彼女のパトロンになり彼女は画家として食べて行けるようになるが、唯一の理解者だった画商にも戦争が影を落としサラフィーヌと約束していた個展が中止に、、
そのことに傷ついたサラフィーヌは発狂し、精神病院に収容されてしまう。。

大まかにいうとこういうストーリー。

実話に基づいて作られた映画だそうです。
実際、この画商ウーデのおかげで、彼女の作品は今も人々の目に触れる機会を守られたのです。
簡単にキレイとか、素敵とかで片付けられない毒気とか偏執狂的なものが潜んでいる絵ですよね。

無垢か、狂気か、・・・その辺りもテーマの一つになりそう。

この映画の記憶も新しい時にパリの画廊街でサラフィーヌの展覧会のポスターを見つけて、
その偶然に感謝して絶対に観に行きたい!と胸に誓ったにもかかわらず、いつのまにか脱念しており(←なんと、いいかげんなこと、、)結局見そびれて日本に帰ってきてしまいました。
パリでこそ、観たかった絵だったのに。。
自分でアホ〜〜〜!!と叫びそうになりました。

展覧会のタイトルはサンリスのサラフィーヌ/SERAPHINE DE SENLIS
サンリスは彼女が暮らしたパリ近郊の町の名前。

きっと、きっと、次の機会がありますように。


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マンホール<パリ・レポート54>
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2012.6.1(Fri)

この日は、夫は終日大学。
夜も遅くなりそう・・とのことなので、
私も充実の一人歩きコース、あれこれ考えてみます(^^)g


まず、歩き始めに気になったガスのマンホール。

デザインされている「M」の字は、
何の略か・・・けっこう気になる。


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パリ左岸<パリ・レポート55>
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私たちのアパートがあるサンジェルマン付近にいると、
左岸/RIVE GAUCHE という言葉をよく見かけます。

パリはその真ん中にセーヌ川が横たわっているので、
どうしても町が二分されるのですが、などそのセーヌより南、
区で言うと、5,6,7,13,14,15区をパリ左岸と読んでいます。
カルチェラタン、サンジェルマン、モンパルナス、アンヴァリッドなどを含みます。

でも、パリ左岸というのに、パリ右岸とはほとんど言わないのには、
ワケがあるようです。

パリ左岸には、ソルボンヌ大学やエコール・デ・ボザール、パリ大学などがあり、
美術館や画廊、本屋、古美術店も多く、いわゆる中級以上のオシャレなインテリがたくさん住んでいるエリアのようです。職業で言うと、ジャーナリスト、作家、デザイナー等が多く、自分のセンスに自信があるので、簡単にブランドモノは持たない、シンプルでシックな色合いの服を身につける、テレビは観ない、オーガニックな食べ物を好む、等いろいろあるようです。
(また、東京で言うと・・ですが、イメージでは青山や西麻布界隈というところでしょうか)

これがセーヌより北となると、ルーブルやオペラ座などもありますが、人種は多岐に渡っており人も町の要素も混沌度が増すので、そういうだいたい一つのスタイルでまとめる・・ということは不可能になってくるようです。

パリ左岸の人たちは、歩き方がとてもキレイです。(・・と、感じます。)
サッ、サッ、サッ、サッと早足だけど急いでいる風でもなく、大股のソツない歩き方。
町並みも人も相乗効果で洗練されていくという感じ。
何より、左岸の人は左岸が大好きと言いますからね。

それでも、自分たちのアパートがそこにある安心感もあるのか、気取りすぎて居心地が悪いということもなく、遠出してパリ左岸へ帰ってくるとなんだかホッとすることが出来ます。


写真は、そのパリ左岸のセーヌ沿い。
これからセーヌ中州のシテ島に渡るところ。



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サント・シャペル<パリ・レポート56>
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ル・ランシーのノートルダム教会堂を観に行った時、オーギュスト・ペレはきっとこのサント・シャペル/Ste-Chapelleにインスピレーションを得たに違いない!と確信したので、今日は絶対にこれを観ると決めていた。
一度ここの前を通った時に長い列を見て諦めたことがあったので、2度目の挑戦。
サント・シャペルは、シテ島の裁判所の中にある。

家を早目に出たにもかかわらず、もう既にそこそこ並んでいる。
そして、どういう風にしたらこんなにゆっくり進めるのだろう・・と感心してしまうほどこの列は一向に消化されていかない。
パリに於いて公的な建物に入る時には手荷物検査があるのは他もそうだが、それにしてもこの時間のかかりようったら、、、、、そこが裁判所であることを差し引いても、時間かかりすぎ。

しかし、内に入ると、そんなイライラが瞬時に解消してしまうほどに様々な色に満ちあふれた美しいステンドグラスが目の中に飛び込んで来る。

ルイ9世が建立した教会で1248年に完成。
ステンドグラスは聖書の絵巻物になっているとか。
たしかに、ここまでステンドグラスがメインとして扱われている教会は珍しいのかもしれない。
オーギュスト・ペレはきっと、現代版のサント・シャペルを造りたかったんだろうな・・と勝手に解釈させていただく。

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コンシェルジュリー<パリ・レポート57>
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裁判所の隣(あるいはまだ構内?)にあるコンシェルジュリー/Conciergerie

サント・シェペルと共通券で入れる。

コンシェルジュリーとは、旧王宮の司令官「門衛(コンシェルジュ)」がいた場所。
14世紀にフェリップ王が建てさせてシテ王宮の一部ということらしい。

この照明に照らされた列柱が並ぶ部屋はシンプルだけどとても美しい。
でも、この照明がなかった時代は、不思議に広くて不気味な部屋と感じたのかも。

しかし、この建物を有名にしたのは、何よりもフランス革命の後の牢獄となったことだったとされる。ここに収容され断頭台に消えた革命家や文学者たちは2600人に上るという。
かのマリーアントワネットもその一人。
彼女は、断頭台に送られるまでの最後の2ヶ月半をここで過ごした。
彼女が過ごした狭い独房も見学可能。




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ポンピドゥー・センター<パリ・レポート58>
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エッフェル塔以来のパリのショックと言えば、
ポンピドゥー文化芸術センター/Centre Georges-Ponpidouか。
(それにしてもフランスという国は本当にいろんなモノに大統領の名前つけるの好きだな〜、、)

時のポンピドゥー大統領が現代美術好きで、建物のデザインを国際コンペで公募して一席をとったのが、
イタリア人のレンゾ・ピアノと、イギリス人のリチャード・ロジャースが手掛けたこの案。
1977年当時には、これは工場か?あるいは工事現場か?と激論が起こり、世界に衝撃を与えた。
しかし、時は流れ、歴史あるパリには前衛もある・・と都市の懐の深さをアピールする存在になったこと
は間違いない。

私は、ここに来たのはたぶん3回目。
初めて来た時はモチロン相当衝撃的だった。
未来がそこにある!とまで感じたような気がする。
2度目に来た時もそこはいつも時代の先を走っていた。

けれど、今回初めて・・・今は、ついに時代が追いつき、
追い越してしまったように感じた。
ポンピドゥーが古くさく感じたという意味ではないのだけれど、
時代の最先端とはもう感じなくなってしまっていた。
街に溶け込みすぎた・・ということもあるのかもしれない。

それでも、私がどう感じようとポンピドゥーにはいつも人が賑わい、
この建築が変わらず人々に愛されているのは伝わって来る。

今回、ポンピドゥーの企画展は「マチス展」だった。
私が初めてこの美術館を訪れた時もマチスが大々的に展示されていて、
それまでマチスはどちらかというと好みでない作家だと思っていたのが一転、
マチスのファンになってしまう程魅惑的に見えた。
そこまで感想が裏返ったのは、
このポンピドゥーセンターで鑑賞できたことも無縁ではなかったかもしれない。







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