ルーアンから北西のル・アーブルに向かっている途中で、
ガイドブックのトピックス欄に「壮大な廃墟、ジュミアージュ修道院」という記述を見つける。
しかも、
「廃墟に心打たれるのは、失われた部分に対するイマジネーションを刺激されるからだろうか。」
などと書かれていると、つい気になってしまうのが私たち。
当然車なんだし寄ってみようか・・という話しになる。
しかし、ガイドブックには、ルーアンからヴェルキエに向かう道筋に残る」「D982の道筋にある」という文章のみで、壮大と言いつつ、どうしても地図では見つからない。
そして、実際にその道を通ってみても、見つからない。
見落としたかと思ってもう一度戻って同じ道を通ってみるが見つからない。
もちろん、ちょっと聞いてみる・・というお店も人も見当たらない、、、
けれども、なかなか諦められず、ようやく農作業していた親子に声をかけると、嬉しいことに写真を見せると知ってる!知ってる!と言ってくれる。しかも、地図にマーキングまでしてくれる。(←意外と海外は地図を読めない人が多いので、これができる人にこんな田舎で出逢えるのは相当ラッキー♪)
教えてくれた場所、フランスの地図にはたしかにジュミアージュ修道院と書かれている。
(つまり、日本のガイドブックが間違っているではないか!!!怒!)
・・・まあ、そんな風に苦労しながらようやくたどり着いたのがここ。(おじさん、ありがとね!!)
ジュミアージュ修道院/Abbaye de Jumieges
創建はなんと7世紀まで遡る。
次第に規模を拡大するが、9世紀にはノルマン人の襲撃に遭い廃墟に。
その後再建されたものの、再び宗教戦争などでほぼ壊滅。。
たぶんちゃんと使ってもらった期間はとても短かったのだと想像するが、
それでも、創建からは、14の世紀にまたがりまだ存在し続けているということになる。
日本などアジアの国だと、廃墟になると、黒カビや異臭でオドロオドロした雰囲気になるものだが、ヨーロッパではあくまで爽やか。
草原の草花に囲まれて、時間の縛りから解き放たれたようにすくっと建って実に気持ちがいい。