バラガンのアドバイスにより、
中庭に樹木はなく、
一筋の水溝が海に向かって流れる。
2人の建築家の建築哲学が込められた空間。
建築哲学が込められたThe水溝に(畏れ多くも)またがっているのは、うちの娘。
視線の先は太平洋。
右側にいるお腹がちょっと出たブルーシャツ男性が
Welcome!と言ってくれたガードマンのボス。
この方は、お話ししてみると、とても優しい方でした。
しかも、この建築についての知識も深く、
いろんな話しを聞かせてくださいました。
(普通、日本の警備会社の人が守っている建物の建築的説明を
こんなに出来るとは思えないので、けっこう感心しました。)
しかも、機能的なことだけでなく、
この中庭は月明かりの中で見ると、
あるいは夜明けは感動的に美しい・・と教えてくれました。
(確認はしませんでしたが、もしかしたら、彼はそういう時間を実際にここで過ごしたのかもしれない。うらやましすぎる、、)
でも、真っ青な空とのコンポジションも
本当に美しかったです。
中庭に入るところに、
ジョナス・ソーク博士の言葉が刻まれています。
(すみません、すごくいい言葉だったのでご紹介したかったのですが、
文字が光ってしまって再現できません、、)
ジョナス・ソークは、苦労の末、ポリオのワクチンの開発に成功しますが、
そのワクチンを特許申請することをしませんでした。
製薬会社に買ってもらえば、巨万の富を手に入れることができるのに、
彼は、世界中の人々にこのワクチンが行き渡ることの方を望みます。
また、ワクチン開発の報奨金(国からの)が出ると知って、
ジョナス・ソークは細菌研究ができる研究所のための資金にそのお金を充てたい
と考え、自らルイス・カーンにその主旨を示して建築を依頼しています。
ソーク生物学研究所は、そんなソーク博士の高い志から生まれ出て、
彼の遺志は後輩たちに引き継がれ、世界の最先端の研究が今日も続けられています。
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繰り返しますが、ここを見学したいと思っておられる方、
必ず月〜金のウィーク・デーに訪れてください。
「見学コース」というものもあるようです。