2012.09.12 Wednesday 23:12
F.L.ライトは、世界にこれだけ名作を残し評価を受けているのだから、さぞかし順風満帆な人生を送って来たのだろう・・と想像されるかもしれないが、
実際は相当波瀾万丈な生涯を送っている。
1867年アメリカに生まれ、絵が上手だった少年は、アドラー=サリヴァン事務所でドラフターとして実力をつけ後に独立。
結婚して、6人の子供ももうけるが、施主の妻と不倫して駆け落ち逃避行。スキャンダルまみれになって設計の仕事も激減。離婚がかなわないまま新家庭を持つが、使用人の発狂により内縁の妻とその子、弟子を含めた7人が惨殺されるというあり得ないような事件がライトを襲う。
以後、世間からの非難を受け設計どころではない期間が長く続いた後、70近くになってからの復活の印が落水荘であり、ジョンソンワックスビルだった。
山あり、谷あり(すぎる)のライトの生涯ではあるが、結局ライトは91才まで生きている。
建築家は、何と言われようと、長く生きるが勝ちなのかもしれない。
落水荘は、1935年の作品。
1935年と言えば、ヒトラーがハーゲンクロイツを掲げた年。
そう思うと、また違う感慨が湧いて来ますよね。。
↑ この川面に出る階段には、居間から直接降りて行けます。
(東海岸レポート7参照!)
落水荘の一番有名なアングル。↓
家から滝が流れ落ちているかのように見えるライト・マジック。
もっととく撮れた写真がいっぱい出回っていますので、ぜひいい写真で見直してください。
この家がこれほど評価されている理由と、ライトがいかに偉大な建築家であったかが
よ〜く解ると思います。