ランス駅前のメイン通りの外の席で、電車待ちの一杯。
生まれて初めて赤いビールを飲みました。
ワインとビールが合体したような味。
よく歩いたので、炭酸が喉に心地よかったです。
まだ明るいですが、たぶん時間的には、
夜の8時か9時頃だったと思います。
旅行者的には、助かりますけど、ね。
ランス駅前のメイン通りの外の席で、電車待ちの一杯。
生まれて初めて赤いビールを飲みました。
ワインとビールが合体したような味。
よく歩いたので、炭酸が喉に心地よかったです。
まだ明るいですが、たぶん時間的には、
夜の8時か9時頃だったと思います。
旅行者的には、助かりますけど、ね。
もう一つのランス。
フランスには、カタカナでいうランスという街が二つあって、
一つのランスは、レポートしたばかりの、ランス大聖堂がある歴史あるシャンパーニュ地方のランス。
スペルは、Reims。
もう一つ、ベルギーの国境近くにあるノール地方のランス。
スペルはLens。
今回のユーロサッカーの舞台にもなっている。
紛らわしいこの二つのランスを私自身しっかり混同してしまっておりまして、
シャンパーニュのランスに行って、はじめてルーブル美術館の別館があるランスとは違う・・・
ということを知りました。
(だはっ!下調べ不足!!)
でも、今回は、フランスレールパスを購入していたので乗車券分はプリペイド、
で、やっぱりルーブルランスも観たい!ということになって、
なんと二日続きで、違うランスを訪れたのです。
しかし、間違えなければ、二つのランスを訪れることはなかった。。
そう思うと、我ながらよくぞ間違えたと思う^-^
どちらのランスも捨てがたかった。
でもでも、みなさんは、気をつけてください。
ランスに新しく出来たルーブル美術館別館/Louvre-Lens。
設計者は、日本人です。
妹島和世+西沢立衛のSANAA。
金沢21世紀美術館も素晴らしいですが、
ここは更によかったです。
(ま、意見は分かれる建築でしょうけど。)
特に、展示室は、「体験」とも呼べるような不思議な効果を生む素材が使われていました。
ある意味ドライすぎる建築を緩和するかのような楽しい表情を与えてくれる周囲の庭。
こんな写真ではとても伝わりませんので、
ぜひフランスに行かれる方、ランス/Lensにまで足を伸ばしてください。
ランスから、パリに帰る途中、トランジットで立ち寄った街、
アラス/arras。
(そう言えば、パリにもアラス通りってあったよな〜!)
そして、ここは市庁舎もあるグラン広場。
歴史ある街ですが、2度の大戦で破壊され、懸命に復興させた街らしい。
あれ、デジャブ?
強い既視感を感じた思ったら、まったく夫も同じことを。
気のせいではなく、チェコのある街の広場と、ものすごく似ていたのでした。
ハンザ都市の様式と、スケール感がそう思わせるのでしょうね。
そういえば、そのチェコの広場の脇のお店でフライドポテトを注文したら通じなくて、
なんでだろ?と思ったら、「あ、フレンチフライのことね」と言われたのを思い出す。
あのハンバーガーと一緒に出て来る油で揚げたポテトは、「フレンチ」だったんだな〜
と再認識させられたんだっけ。どうでもいい話だけど。笑
夕暮れにファサードがピンクに染まって、
印象的でした。
しつこいですが、これも夕方ではなく
もうどっぷり夜・・・という時間。
先にも書きましたが、
今回のポンピドーセンターまでは、徒歩1分。
そして、滞在中は、ちょうどパウル・クレー/Paul Klee
展をやっていました。
生涯に私は何度クレーの展覧会を観るのだろうか・・・と
自分でもあきれる程何度も観ているクレーの作品ですが、
何度観ても、ああ出逢えてよかった!と思わせてくれるのが、
またクレーです♡
ポンピドーセンターの上から眺めたパリの街。
俯瞰のパリは、さすがに他の街にはかなわない
ある種の美の完成形だ、と認めざるを得ません。
今回のアパートがポンピドーセンターのすぐそばだと言うことは先に書きましたが、
本当にもうすぐそこ!なのです。
一番手前の建物の列の中に、赤いテントのビルが見えますが、
その隣の細いスリットをツルツルと入って、次の通りに出て右に2つ目のアパートです。
1分とかかりません。
今思っても、最高にhappyな場所でした。
ラ・ヴィレットに新しく生まれた
フィル・ハーモニーコンサートホール/Philharmonie de Paris
設計は、フランスの奇才ジャン・ヌーベル!
ぱっと観ると、ここだけモノクロ写真かと思うでしょうけど、
いえいえ、これでもカラー写真です。
平面の柄は、エッシャーの鳥をモチーフにした幾何学模様。
蛇もいます。笑
パーツも特注だらけ、まるでジクソーパズルのような
とんでもなく施工者泣かせな建築。
実際、工期が延び延びになってこけら落としに間に合わず、
モメにモメたという話も漏れ聞いています。
(実のところ、まだ一部は工事中でした!)
コンセルヴァトワールパリ音楽院/ Conservatoire
設計は、ポルザン・パルク
のだめ(のだめカンタービレ)も留学した学校です。
内部吹き抜けの階段部分には見覚えがありました。
じっとしてない人たち。(←我々)
週末は、TGVで、プロヴァンスを目指します。
出発は、パリ リヨン駅/Paris-Lyon
時間に余裕があったので、ホームが見えるカフェで
まずはプチ・デジュネ♪(朝食)
パリから約3時間。
TGVで南仏の拠点、
エクサン・プロヴァンス/Aix-en-Provenceへやってきました!
駅のレンタカーショップで、車を借りました。
トヨタと、フィアットと、アウディ、どれがいい?と
聞かれました。
日本車じゃつまらないし、うちの車はフィアットだし、
ここはフランスなので、アウディに決めました。
レンタカー価格は、日本よりはやや安めかも。
カウンターで日本の京都から来たと言うと、
窓口の男性の表情が変わりました。
京都に憧れてくれているようです。
(最近、ホント、京都人気すごいな〜!!)
今回は、3日間の旅の伴です。
よろしくね。
しかし、アウディのカーナビの設定のわかりにくいこと、、、
マスターするまで大変だったよう!
今回の、南仏旅行一番の目的は、
ル・トロネ/Le Thoronetの修道院を訪ねることでした。
アウディカーナビのフランス語の誘導により、
深い深い森の中へ。
たどり着くまで苦労したけど、
そこまでの道のりも気持ちよかったなぁ。。
途中のお店で調達した総菜とパンで
まずは腹ごしらえ済ませます。
プロヴァンスのロマネスク建築の傑作と言われる
ル・トロネ修道院/Abbaye du Thoronet。
プロヴァンスには、同じくシトー派の
ル・トルネ、シルヴァカーヌ、セナンク、と3姉妹と呼ばれる
3つの修道院があります。
ここル・トルネは、長女と呼ばれている。
もっとも早く造られ(12世紀)、長い時の流れの中で何度も何度も修復を重ね、
徐々に複雑で魅力的な空間を構成していく。
ル・コルビュジェも、ラ・トゥレットの修道院の設計に挑む時には、
この修道院を参考にしたという逸話も残っているほど、
建築界での評価と人気の高い修道院。
夜は、エクサン・プロヴァンスで
素敵な偶然が重なって、教会コンサートに出逢えました。
しかも、バッハのプログラム。
CANTATE BWV 150/ Orchestre de cambre de Toulon et du Var/Bach
もうっ!もうっ!泣けました〜!!!
震えるレベル!!!
プロヴァンスには、美しいぶどう畑がいっぱい!
たぶん、その実を収穫してワインをつくるのだと思います。
そんな、ワインのメーカーなのでしょうか。
田舎のぶどう畑に、文字だけのスマートな看板をみつけました。
(まるで、写真に白抜き文字を入れたみたいですが・・・)
風景を第一に考える・・・
そんなフランス人の信念が伝わってきました。
プロヴァンスのシトー派修道院3姉妹、
次女のシルヴァカーヌ/Abbaye du Silvacane。
シルヴァカーヌとは、葦の森の意味。
ここも、相当辺鄙と言っていい場所。
すぐに姿を現さずドキドキさせられるアプローチ。
修道士たちが会話することを許されている部屋はわずかに一つ。
食堂でも会話は許されず、廻廊は、聖書を読み自分と向き合う祈りの場。
次女もまた美しい。
リュベロン/Luberonの
のどかな田舎をひた走ります。
修道院と斜面集落を巡る旅。
一つ目の集落、ボニュー/Bonnieux
が見えて来ました。
村の中の斜面の道をスルスル登っていく。
少し息が切れるようになった頃には
もうてっぺん。
さっきまで見上げていた場所から、今度は見下ろしてみると、
眼下には、リュベロンの美しい大地。
リュベロン最高!!
プロヴァンス最高!!
ひっそりしたボニューの村にも、レストランがありました。
牛肉と野菜のソテーのプレートを
シェアしていただきます。
期待以上のお味!!
ハーブもいいしごとしてました〜♪
リュベロン地方、二つ目の集落
セニョン/Saignonに到着しました。
巨大な断崖に寄りかかるように形成された素朴な村。
幹線道路から外れていることから、
奇跡的に観光化から免れた村と、
ガイドブックに書かれていました。
なるほど。
それは、私にとっても幸運!
斜面集落、セニョンの村を上に上に上がっていくと、
奇妙な岩肌の断崖に差し掛かる。
人の手が加えられて会談になっているので、もう少し昇ってみる。
・・・と、圧巻の風景。
断崖の上に昇る階段の途中、こんな注意書がありました。
直訳すると、
「あなた自身のリスクで進んでください。
村は、事故の場合すべての責任を辞退します。」
と、書いてあります。
つまり、この先進むのは勝手だし、景色もいいけど、
手すりもないし、気をつけないと危ないから自己責任でお願いね!という意味。
フランスは大抵、フランス語のみで通してしまうケースが多いですが、
ここはしっかり外国人も意識して英語表記もあり。です。笑
市町村の景観委員なども引き受けたりしている夫は、
このサインにいたく感心していました。
これでいいんだよな・・・と。
親切すぎる我が国は、何かあった時のために、先回りして、ごつい手すりを必要以上に付けたり、
立ち入り自体を禁止したり、事故を起こした方も管理の方に問題があるんじゃないか?とクレームをつけたり・・・
ということが、最近とても増えているように思う。
でも、そのせいで、こんな感動的な場所が、
平らにペーブされたり、柵を作られたりしたんじゃ、
幻滅だし、そもそも本末転倒。
何かあって文句言いたい人は、その楽しい機会をもパスすべきなのだと思う。
ここは、たしかに足下はずっと注意しなくてはならない場所だったけれど、
その代わり、本当に感動的な360度のパノラマを体験することができました。
ありがとうセニョン!
たとえば、パリに住んでいても、
こんな村が故郷なら、きっといつも思い出してしまうだろうな・・・
と思えるような・・・
青と緑の扉の小さなおうち↓
は、宿泊もできるようでした。
こんな静かな村に泊まってみるのもよかったかも・・
ある人が、ラベンダーの束(飾り)を
「ラベンダーバンドルズ」と呼ぶ・・・と教えてくれたことがありました。
バンドルというのは、珊瑚の産卵の時にまき散らす卵のことだそうで、
この小さな紫の花を珊瑚の卵に例えるなんて素敵!という話題になったのですが。
ラベンダーの紫に染まるプロヴァンスの夏!
そのラベンダーを摘んで、村人たちはこんなラベンダーバンドルズを作るのかな?
・・・想像すると、なんだか嬉しくなってしまいます。
ここのお宅は、さりげなく玄関扉の横に、
こんな風に飾っていました。
(いくつかの束になっているのは、持って行ってもいいよ?って意味??)
フランスには、田舎の小さな村の景観を保存することを目的とした
「フランスで最も美しい村」協会というものがあるそうです。
人口2000人以下で、最低二つの歴史遺産があることが条件となっているそうですが、
ゴルド/Gordesは、その「フランスで最も美しい村」にランキングされているそうです。
納得!
しかも、「世界の最も美しい斜面の村」でも、5本指には入るのではないか?
と個人的には思っちゃうほどの申し分ない造形美を見せつけてくれます。
しかも、保存も完璧!
この村は、映画の舞台になったこともあって、嫌味じゃない程度に観光化もされているので、
ここまで訪れたボニューやセニョンなどに比べると圧倒的に、リッチな雰囲気はあります。
プール付き5星のホテルがあったり、ローラ・アシュレイがあったり。
集落の規模もそこそこあるので、リゾート地の一つとして一日ゆっくり過ごしていく人たちも
少なくないのかもしれません。
プロヴァンスの集落の中でも女王様的存在。
ハハ〜!!とひれ伏したくなる気品です。
リュべロン地方の村々は、
どこもほぼ11世紀くらいが紀元になっているようだ。
そして、修道院などと同じく12世紀になって
一気に建造物が増えているらしい。
画期的な工法でも発明されたのだろうか・・
5星ホテルがあると言っても、斜面の石造りの村は、
中に入ってしまうとやはり似た雰囲気ではある。
基本、道はすべてスロープか階段。
老人にとってはなかなか厳しい高低差だけど、
素晴らしいロケーション付きなので誰も文句を言う人はなさそうだ。
救急車どころか、車そのものもとっつきにしかアプローチできないが、
その分独特の世界を10世紀も維持してきたのだ。
続く家並のスリットから、リュベロンのダイナミックな風景と広い空が
いきなり目に飛び込んでくる。
さて、いよいよプロヴァンスのシトー派3姉妹
の末っ子、セナンク修道院/Abbey de Synanque
を訪ねます。
深い谷底にひっそりと佇むこの修道院。
3姉妹の中では唯一、現役で修道士達がここで
祈りと労働の時を過ごしている。
7月上旬には、この緑の畑が、すべてラベンダーの紫に
変わるのだそうです。
リュベロン地方を名残惜しく後にして、
夕刻までにたどり着けるように、
一路マルセイユ/Marseilleを目指す。
なんとか間に合いました。
ル・コルビュジェの理想の集合住宅
「輝ける都市」
シテ・ラディユーズ/Cite Radieuse
屋上で感動の日没の時間を迎えます。
ユニテ・ダビタシオン/Unite d'Habitation
単純に訳すと、「住居の単位」となるが、
「住居の統一体」という意味も有すると云う。
フランスでは、シテ・ラディユーズ/Cite Radieuse
「輝ける都市」の名前でも知られている。
ル・コルビュジェが、戦後混乱期のマルセイユの低所得者層の住居対策として、
提案した集合住宅である。
1階部分がすべてピロティになっており、
そのピロティ空間は、バイクや自転車置き場をして利用されている。
この大きな塊に対して、空気や景色が通り抜ける感じがなかなか良い。
モディロールに基づいて形成された全体像。
側面の開口には、ブリーズ・ソレイユ(日よけ)が取り付けられ、
南仏の強めの日光を調節してくれる。
赤、青、黄、緑
原色で配された色の効かせ方がリズミカルで楽しい♪
日本では、コルビュジェが設計した上野の西洋美術館が世界遺産に指定されたばかりだが、
この建物も今はコルビュジェの近代建築運動への顕著な貢献として、
同じく世界遺産になっている。
私が実際に観に行った彼の作品としては、
西洋美術館、
ロンシャン礼拝堂、
サヴォア邸、
パリのアパート兼アトリエ、
ラ・ロシェ=ジャンヌレ邸に続いて、
6つ目ということになる・・・かな。
ラ・トゥーレットの修道院は、夫に一人で行かれてしまったので、
今後機会が廻ってくるかどうか。。
けっこう訪れたような。
まだまだなような。。