プラハに着いたのは、午後5時頃だっただろうか・・・
最初、プラハを出てスロヴァキアに向かう時はわざと高速を使わず、地の道を小さな町や村に寄り道しながら進んだが、帰りは時間短縮のため高速道路を使ってみると、速い、速い、
ウィーンとプラハは東京大阪間よりもずっと速く着いてしまうことに驚く。
・・というわけで、車を返す7時にはもう少し時間がある。
(・・と言うより、プラハで見ておきたい建築を最後に見るために、少し早めにプラハに戻って来たのだが。。)
見ておきたいというより、押さえておきたい・・という感じか。
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20世紀初頭、ピカソやブラック等によって、絵画にキュビズムという現代美術の新しい動向がもたらされた。
キュビズムとは、古典的な一点画法を否定し、いろいろな角度からの視線の一つの絵に集約するという画法。言い換えれば、三次元のすばての面を平面表現しようとした試みとも言える。
その流れを受けて、第一次大戦後のわずかな期間、建築の世界にもキュビズム建築が生まれた。
しかも、それがチェコという場所でだけというのが興味深い。
それぞれの壁面を三角形に分割し、建築のすべてをファサードに込めて表現しようとしている。
なぜ、チェコで?という問いには、西欧に最も近い位置にあり、新しい動きにも敏感だったが、それとともに、民族の自立の意識も高かったからというのが一つの答えなのだろう。
モダニズムに向かいながらも、歴史を顧みる・・・文化的な自立を模索した当時のチェコが生んだチェコ・キュビズムはかくして誕生したということか。。
100年経った現在でも、それなりにある種の新しさと独特のとんがった感を
維持していました。
窓の外には、モルダウの流れが一望・・・インテリ文化人たちに好まれそう。