2012.07.02 Monday 22:53
いつも外国に行く時は、気分がうまく導入出来るように、
その国に関する本や雑誌を捜したり、その国が舞台になっている映画を見たりします。
フランスに旅立つ前、夫が借りて来た映画の中に、「サラフィーヌの庭」というものがありました。
修道院の家政婦をしていたサラフィーヌは、40才の時神の啓示を受け、突然絵を描き始める。
画材を揃えるお金もないので、草木の汁や動物の血を材料にして自ら絵の具を作り、自分で作れない白だけを購入していた。
サラフィーヌの独特のタッチに魅せられた画商が彼女のパトロンになり彼女は画家として食べて行けるようになるが、唯一の理解者だった画商にも戦争が影を落としサラフィーヌと約束していた個展が中止に、、
そのことに傷ついたサラフィーヌは発狂し、精神病院に収容されてしまう。。
大まかにいうとこういうストーリー。
実話に基づいて作られた映画だそうです。
実際、この画商ウーデのおかげで、彼女の作品は今も人々の目に触れる機会を守られたのです。
簡単にキレイとか、素敵とかで片付けられない毒気とか偏執狂的なものが潜んでいる絵ですよね。
無垢か、狂気か、・・・その辺りもテーマの一つになりそう。
この映画の記憶も新しい時にパリの画廊街でサラフィーヌの展覧会のポスターを見つけて、
その偶然に感謝して絶対に観に行きたい!と胸に誓ったにもかかわらず、いつのまにか脱念しており(←なんと、いいかげんなこと、、)結局見そびれて日本に帰ってきてしまいました。
パリでこそ、観たかった絵だったのに。。
自分でアホ〜〜〜!!と叫びそうになりました。
展覧会のタイトルはサンリスのサラフィーヌ/SERAPHINE DE SENLIS。
サンリスは彼女が暮らしたパリ近郊の町の名前。
きっと、きっと、次の機会がありますように。