3月うさぎ

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夜中に犬に起こった奇妙な事件
3月うさぎ
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『夜中に犬に起こった奇妙な事件』
マーク・ハッドン
/早川書房


たまには、本の話。

主人公のクリストファーはいわゆる高機能自閉症、アスペルガー症候群という特性を持った15歳のイギリス人の男の子。
映画「レインマン」のあのお兄さん(ダスティン・ホフマン演じる)のように、数学の天才で、考えられない程の高い知能を持ちながらも、日常生活の中では、あまりにも繊細で独自なこだわりを持ちすぎるがために、親とのコミュニメーションですら平坦には進まない。
そのクリストファーにある日一つの事件が起こったことから物語がすごいスピードで展開し始めます。
物語は、彼の目線を通して書かれているので、はじめは、クリストファーの世界があまりにも特異すぎて、クラクラさせられるのですが、読み進めるとともに、彼の世界の秩序が想像を超えて高度でかつ理路整然としていることに気づき、途中からは「ふつう」なはずの彼の周囲の世界(つまり私たちが住む世界)が実はいかに本質からは遠い、ごまかしだらけの間に合わせで成り立っているかを思い知らされるという逆転現象が起こります。
そのあたりの構成力がとにかくお見事。

シリアスな内容を含んでいるにも関わらず、描写力が豊かで、ユーモアもあり、かつ図版や解説もふんだんで飽きることがなく、しかも感動のうちに最終ページを迎えることができます。

そして、この物語を書いてくれたマーク・ハッドン氏に深く、深くお礼を言いたくなる・・・そんなおすすめの一冊。
本を読む
comments(2)
trackbacks(0)
読んでみたい!
読後感もよさそうだし
装丁も可愛くて読んでみたいです。
タイトルもステキですね。
ゆうこ : 2009/01/24 7:08 PM
ゆうこさま

ゼヒゼヒ読んでみて!
全世界で1千万部も売れているそうです。
でも、日本では騒がれたことはないですね。
本体価格1300円。
お値段もまあ可愛い?でしょ。
3月うさぎ : 2009/01/24 8:55 PM









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